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建売住宅の寿命は何年?
長く住み続けるためのポイントも解説

建売住宅を購入するときに、住宅の寿命が気になる方は多いでしょう。建売住宅は注文住宅よりも寿命が短いという説を聞いたことがあり、不安に感じている方もいるのではないでしょうか。実際は、現在の建売住宅と注文住宅に寿命の違いはありません。

当記事では、建売住宅の寿命について、なぜ注文住宅よりも長持ちしないと言われるのか、長く住み続けるコツなどを詳しく解説します。建売住宅の購入を検討している方はぜひご覧ください。

1.建売住宅の寿命は?

建売住宅の寿命は?

建売住宅は、新築戸建住宅のうち完成済みの住宅や完成予定の住宅と土地が一緒に販売されているものです。一方、注文住宅は買主が指定した仕様に沿って建てる戸建住宅を指します。注文住宅を建てる土地は買主自身が購入または所有する土地であり、建築工事の依頼先はハウスメーカーや工務店などです。

建売住宅も注文住宅も同じ建築基準法に基づいて建築されるため、両者の寿命に明確な差はありません。ここでは、木造戸建住宅の寿命について解説します。

1-1.法的な耐用年数

木造住宅の法定耐用年数は、新築の時点から22年です。住宅にかかる固定資産税は減価償却を考慮して計算されますが、その際に課税の公平性を担保するための法定耐用年数が定められています。さらに2000年に施行された住宅品質確保促進法、通称「品確法」または「住宅品確法」では、買主の権利を守るために次のような3本柱が定められました。

・住宅性能表示制度

従来は売主によってまちまちであった住宅の品質基準を統一し、かつ明確に表示することを定めています。国が定める第三者機関がこの基準に沿って住宅性能を評価するため、買主側は住宅性能を比較検討しやすくなりました。

・住宅に関する紛争処理のサポート

住宅に関する紛争を裁判よりも迅速に解決し、かつ当事者の費用負担を軽減するために、指定住宅紛争処理機関が整備されました。

・新築住宅の瑕疵担保責任

新築住宅の売主に対し、販売後10年間の瑕疵担保責任を義務づけています。万が一瑕疵が見つかった後に売主が倒産しても買主が困らないよう、売主には瑕疵担保責任保険への加入もしくは保証金の供託も義務づけられました。

新築住宅においては、住宅品確法によって10年間の保証があることも押さえておきましょう。

出典:e-GOV法令検索「住宅の品質確保の促進等に関する法律」

1-2.物理的な耐用年数

木造住宅の法定耐用年数と物理的な耐用年数の間にはっきりした関係はなく、築22年以上の木造住宅に問題なく住み続けている人も少なくありません。事実として、国内には古民家や寺社仏閣などのように築数十年、数百年を超える木造建築が点在しています。

ただし、実際の耐用年数は建材として用いられている木材の種類や建築業者の技量、立地、メンテナンス方法などによってまちまちです。そのため、木造住宅の物理的な耐用年数について明確な定義はありません。

2.建売住宅の寿命が短いと言われる理由は?

建売住宅の寿命が短いと言われる理由は?

1981年の建築基準法改正以前に建てられた住宅の中には、現行の耐震基準などを満たさないものがあります。また高度経済成長期からバブル期にかけては、工期の短縮やコスト削減を重視しすぎて手抜き工事をする建築業者がいたことも事実です。当時は現在よりも買主の立場が弱く、購入後に欠陥住宅だと発覚しても買主は泣き寝入りせざるを得ないケースもありました。

これらの理由により、今でも「建売住宅は寿命が短い」と思っている人もいます。また、注文住宅よりも価格が安めなことや建設途中の様子を把握しにくいことを理由に建売住宅の品質は疑問視されやすい傾向にあります。

しかし現在は法律によって住宅の品質と買主の権利がしっかり守られており、建築技術も飛躍的に向上しています。さらに、多くのハウスメーカーは手抜き工事ではなく建材や土地の仕入れ方を工夫したり無駄な人件費を抑えたりすることでコストカットを図っています。そのため、建売住宅であるという理由で寿命が短くなる心配はありません。

3.建売住宅の寿命をできるだけ延ばすには?

建売住宅の寿命をできるだけ延ばすには?

多くの人にとって、マイホーム購入は一生に1回ないしは数回しか経験しない出来事です。せっかく購入した建売住宅に長く住みつつ資産価値を下げないためには、住宅選びやメンテナンス方法などを確認する必要があります。木造建売住宅の寿命を延ばすための主なチェックポイントは、次の通りです。

3-1.材質や工法にこだわる

現在、国内の木造住宅の多くは次の工法によって建てられています。

・木造軸組工法(在来工法)

現在国内でもっとも多く採用されている木造軸組工法は、垂直方向の柱と水平方向の梁を組み合わせて線で建物を支えます。2×4工法と比べて耐震性が低いと言われるものの、現在はこのデメリットを解消するために柱と梁の間に筋交いを入れる工法が一般的です。

・2×4(ツーバイフォー)工法

2×4工法は、その名の通り2インチ×4インチの木材で作った枠の中に壁や床、天井などを貼って面で建物を支える工法です。木造軸組工法と比べて国内での歴史は浅く、木造枠組壁工法とも呼ばれます。

木造軸組工法は間取りの自由度が高く増改築しやすいため、ライフスタイルや家族構成が変わっても長く住み続けやすい点がメリットです。また、軽くて強い木材に高性能な断熱材などを組み合わせることで快適な住まいを実現しやすくなります。

3-2.普段の掃除をしっかりと行う

掃除は負担の大きい家事の1つですが、住宅の劣化を遅らせるには毎日でなくても定期的に掃除することが欠かせません。住宅を長持ちさせるという観点において特に重要度の高い掃除の一例は、次の通りです。

  • 水回り(台所、浴室、トイレ、洗面所など)の水気や汚れは早めにふき取る
  • 余分な湿気や汚れた空気を逃がすため、こまめに換気する。
  • フローリングの汚れを防いで強度を上げるため、定期的にワックスをかける

こまめに掃除をすると、カビやシロアリなどによる被害のリスクを下げやすくなります。また、早い段階で劣化や故障の兆候に気づいて対処しやすくなることも大きなメリットです。

3-3.こまめなメンテナンスを行う

こまめに掃除しながら丁寧に住宅を使用していても、経年劣化や雨、紫外線などによるダメージは避けられません。気候条件や使い方などによってタイミングは異なるものの、多くの場合は新築10~20年ごろから次のようなメンテナンスが必要となります。

  • 外壁、屋根、バルコニーなどのひび割れ補修、塗装
  • 内壁のクロス、フローリング、畳などの張替え
  • 給排水器具、キッチン本体、トイレ便器、給湯器などの交換
  • シロアリ点検、防蟻処理

売主であるハウスメーカーのアフターサービスはもちろん、必要に応じて外部業者による検査やメンテナンスを受けましょう。メンテナンス内容によっては足場や点検作業などに別途費用がかかるため、可能であれば複数のメンテナンスを一度に行うことをおすすめします。

3-4.大がかりなリフォームも検討する

築30年以上が経過して住宅のあちこちに不具合が現れたり、定年退職や子どもの独立などでライフスタイルが変わったりして、建て替えを検討する人もいます。しかし、住宅の基礎や骨組みに大きな問題がなければリフォームやリノベーションを選択肢に入れてもよいでしょう。リフォームやリノベーションであれば建て替えよりもコストが安く、工期も短く済むことが多いためです。

また、住宅のバリアフリー改修工事を行った際に固定資産税が減額されたり補助金を受給できたりする自治体も少なくありません。今後高齢の親族を呼び寄せて同居する予定の人や自分たちの老後に備えておきたい人は、早めに自宅のバリアフリー化を進めることで不安を軽減できるでしょう。

まとめ

以前は建売住宅は注文住宅と比べて寿命が短いと言われることもありましたが、実際は寿命に差はありません。法定耐用年数は22年と定められているものの、住み方や工法、メンテナンスを実施しているかによって、もっと長く住み続けられるケースも多く見られます。

一戸建ての家に長く住み続けるには、日頃からの掃除やメンテナンスを行うことが大切です。また、日本には歴史的な木造建築が多数あるため、日本の伝統的な工法で家を建てるのもよいでしょう。建売住宅を選ぶ際は、工法にも注目するのをおすすめします。

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